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勇華SS 『悪夢』

今日はSSを投下してみますね。
背後さん久しぶりに描いたみたいだから大丈夫かな…?
今日のSSはお姉ちゃん(勇華)視点で進む昔のお話らしいです。
私は全然覚えてないけど、最後まで見てってくださいね♪







                     『悪夢』



悪い夢を見ている。
昔よく見た悪い夢…現実に起きた悪夢。
また久しぶりに見たものね……


―――あの日は、雨が降っていた。
酷い一日だった…今でもはっきりと覚えている…。
雨に濡れてぐちゃぐちゃになった地面に、父親が傷だらけで血流しながら倒れていた。
そのすぐ傍に誰かが立っていた…。
黒い、人の形をした化け物……。
誰かが叫んでいた…私の横で誰かが…。
声で誰が叫んでいたのかはわかっていた。
兄だ…。兄は散々叫んだ後、黒い影に向かっていく。
私は止めようとした…が、体は動かず、声も出なかった…。
怖かったのだ…
傷だらけで血を流しながら倒れて動かなくなった父を…
その父を襲った黒い、化け物を見て…私は、恐怖していたのだ。
止める事ができず、そのまま向かっていった兄は私の目の前で…刃状に変化した黒い化け物の手に…胸を刺し貫かれていた…。
私はその時…もう何が何だかわからなくなっていた。
突然、家の庭に飛び出した父…
そこに居た黒い人の形をした化け物…
それに襲われ、戦い…敗れた父…
そして、それを見て化け物に向かっていき…刃に貫かれた兄…
夢なら覚め欲しかった…夢であってほしかった…
大好きな父や、兄が殺されていく姿を見て…私はそれしか考えられなくなっていた…。
しかし、私はこれから見る『アレ』を見て…本当に何が起きているのか、わからなくなっていくのだった…。
黒い化け物は、兄の胸から刃状に変化した手を引き抜いた。
支えをなくした兄はそのまま地面に、どっと倒れる。
兄は胸から血を流したまま、ピクリとも動かない。
黒い化け物は、動かない兄の頭に手をかざした。
そのまましばらくすると、黒い化け物の体に変化が起きた。
『ソレ』を見て私は…自分の目を疑った。
人間の大人と同じくらいの大きさだった黒い化け物の体は兄と同じ位の大きさまで縮む
それだけならば驚きはしなかった…
元々得体のしれない何かだったし、手の形を刃等に変化させていたのだから。
だが、あの化け物は体が小さくなっただけでなく…兄と同じ『姿』になったのだ。
本当に訳がわからなくなった…
何も考えられないほど頭が真っ白になっていく…
そこに意外な人物が出てきて、私の思考は回復した。
祖父に無理矢理家から連れて行かれていた『哀』だった…
哀はこの惨状を見て、唖然としている。
兄と同じ姿をした化け物は、哀に気づくとそのまま哀の方へと向かっていく
私は哀を守る為に、化け物に向かって駆け出した。
結果は分かっていた。それでも、これ以上大切な人を失いたくなかった…
だから、私は行動した…
その結果は…
向かっていく私を見て化け物は、その腕で私を薙ぎ払い、吹き飛ばした。
私はそのまま吹き飛ばされ地面に叩きつけられた。
薄れゆく意識の中、私が最後に見たのは…哀が紅い刀を抜いて、化け物と対峙するところだった…。
その後、私は意識を失った………


私が覚えているあの日の悪夢のような出来事はここまでだ。
あの後、何が起きたのかは分からない。
ただ確かなのは…父が死んだこと。
兄が行方不明になったこと。
そして、哀が病院に入院し、目を覚まさないこと。
それだけだった。
あの化け物がどうなったのか…
その正体はなんなのか…
何故私達は無事だったのか…
その答えは…私にはわからない。
ただ一つ言える事は…アイツのせいで『私達の幸せ』は壊された……


その後、私は山に籠っていたという父の古くからの友人の所に引き取られ、修行の日々を送ることになった。
一年後、『愛』が目を覚ました事を聞いた。
私はそれを聞くと、いてもたってもいられず、山を降り、愛の病院へと向かった。
だが、目を覚ました愛は記憶を失っていた。
さらに、それだけではなく、『哀』も出てこなくなってしまったという…。
私と母は、愛には何も教えず、普通の女の子として育ってもらおうと考えた。
あの日の事。
父の事。
兄の事。
哀の事。
そして…私の事も……。


その後、私はあの『化け物』を探して、父の仇を取るために女を捨て、厳しい修行の日々を送り、数年の時が流れ…今に至る。





長い夢を見た。
悪夢…
現実に起きた悪夢のような出来事…
本当に、久しぶりに見た……
最近は見なくなったのに……
昔は、よくこの悪夢を見て泣いていた…
偉大な父
大好きな兄
可愛い哀、愛
優しい母
今までずっと一緒に暮らしていた家族と別れて暮す事になったせいで
寂しかったのだろう。
時には、その寂しさに負けそうになった…。
でも、今はそうじゃない……父や母はいないけれど…ここには愛がいる。
私の可愛い大切な妹が…。
それに、愛だけじゃない…クラスメイトや友人…寮の皆がいる
私はもう、寂しくない……一人じゃない…。
皆がいるから…だから、私は…今日も頑張っていく。
今日も笑っていく…
いつも見たいに、笑顔で……



                                ~了~
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